「Son of a gun」-5

「はあ……は……」
ムサシが戻ると、ヒル魔はまだ息を整えようと、大きく深呼吸を繰り返していた。
ヒル魔のものは、硬度を失っていなかった。仰向けに横たわるヒル魔の中心で存在を主張している。
若さゆえ、射精した後もそのまま、ということはあるのだが、それとは少し違う。
ヒル魔がふしぎそうに己の息子を見ているのに気付いて、ムサシの笑いながら口を開いた。
「前立腺液といって、精液とは違うんだそうだ。だから、何度でもイケる、ということらしい」
「……へえ。んなことばっかり、勉強熱心だなあ? さすが糞エロジジイだ」
すかさず憎まれ口を叩くヒル魔を、ムサシは抱き寄せる。
自分の膝の上に抱えあげるようにして座らせ、前から手を回して、再び指をうずめる。
「なあ……もういいから、入れろよ。テメーが言ったんだろ、ふたりでしてる意味がねえ、って」
「ん……もうちょい」
ヒル魔の白い肩に唇を落としながら、ムサシは応える。
このガンコ親父! と言いたげな表情でヒル魔は振り返るが、ムサシを止めようとはしなかった。
さっきので、大体の位置と感覚はつかめた。
それを思い出しながら、ムサシは指先を進める。どさくさにまぎれて指サックをしてないが、気付いていないのか、言っても仕方ないと思ったのか、ヒル魔は文句を言わなかった。
やがて、指の腹にかすかに隆起している感触。よくよく触れてみると、うずらの卵ほどの大きさの、わずかに固いものがふたつ並んでいるのがわかる。前立腺だ。
「……ム、サシ……っ、あ……」
軽く指先で揉みほぐすようにすると、ヒル魔は、びく、びく、と間歇的に身体を奮わせた。
ムサシの指にあわせて、勝手に身体が動くのだ。
腸壁と前立腺の間はけっこう離れているので、腸の雑菌が入るということはない、と、ものの本には書いてあった。が、これぐらいの刺激でも、ヒル魔は十分、気持ちよさそうだ。
なるべく単調にならないように、まるでマッサージでもするように、内部をこする。
「ああ……ソコ……いい……」
無意識だろう、小さな呟きがヒル魔の唇からこぼれる。見れば、目は固く閉ざされ、眉根が寄せられていて、めったにみせない苦悶するような表情。それが苦悶などではないことは、むろん、承知している。
ムサシはこっそりと、会心の笑みを浮かべた。
指が2本になり、3本になる。
人差し指と薬指で押し広げるようにしているせいで、中指が動きやすくなった。細かく震わせてやると、ヒル魔は背中を波打たせて悶えた。
「イ、イ……っ」
感に堪えない、喘ぎ声。
跳ね回る身体を、ムサシは細い腰に腕を回して、がっちりと固定する。
長い腕が、支えを求めるように空中を泳ぐ。身体をのけぞらせ、荒い息をつく。
「あ……あ……」
開いた唇からは、いつしかひっきりなしに嬌声がもれていて。
「ああ、あ……っ、も、駄目だ……イキ、そ……っ」
ヒル魔が、ムサシの腕をすがるようにつかんだ。
「……イケ」
耳たぶに唇を押し付けるようにして、低く、声と息を吹き込む。
同時に、中の指をせわしなく動かした。
「あっ……ああっ、あああ……っ!」
透明な液をほとばしらせながら、ヒル魔は身体を硬直させた。脚が勝手にガクガクと痙攣を繰り返し、下腹が大きく波打つ。
白い喉元をさらけだし、両足を大きく広げて、ヒル魔はひときわ高く啼いた。

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ヒル魔さんイキすぎですか? 前回の続きというより、前回のムサシ視点みたいになってしまいました。さて、次はいよいよです。